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「サーバーから突然高額料金を請求された!」という恐怖体験談を集めたブログ「ServerlessHorrors」


有料のクラウドサーバーやAPIの料金は、利用量に応じて料金が変動する従量課金制を採用している場合がほとんどです。そのため、突然サービスの利用者が増えたり料金上限の設定を忘れていたりすると、目玉が飛び出るほど高額な料金を請求されるケースがよくあります。Andras Bacsai氏が公開しているブログ「ServerlessHorrors」には、サーバーを借りていたら高額な料金を請求された体験談がまとめられています。

ServerlessHorrors | Home
https://serverlesshorrors.com/

ServerlessHorrorsにアクセスすると、さまざまな体験談が投稿されています。記事作成時点で一番上にあった「~$1189.420/month」という記事をを見てみます。


報告しているのはさまざまなデザインをまとめたサイト「Curated Design」で、1カ月の利用料金として1189ドル(約17万6000円)の請求が来たというもの。本文にある「Original post」は、Curated DesignがXで報告した元のポスト、「What happened」は状況を説明するポスト、「They got refunded」は払い戻しされたことを報告するポストへのリンクになっています。


Curated Designは、「変更もトラフィックの急増もなく、通常通りの利用状況でした。ところが突然、請求額が月額49ドル(約7200円)から1189ドルに跳ね上がりました」と報告しています。


Curated DesignはホスティングプラットフォームにWebflowを使っていました。このWebflowの利用規約には、2ヶ月連続で帯域幅の上限を超過した場合、使用量に基づいて自動的にアドオンが追加され、アップグレードされるという規定があったとのこと。そして、Curated Designのトラフィックは1カ月で2TBを超過、2カ月で合計4TBを超過していました。そのため、プランがアップグレードされて価格が跳ね上がったというわけです。


突然トラフィックの通信量が増大したのは、サイトにある横幅1000ピクセルのカバー画像がPNG形式で、ファイルサイズが大きかったためでした。サイトへのアクセス数が増大したため、データの転送量も増えてしまったというわけです。Curated Designは、同様の転送量を他のCDNサービスで利用した場合、40ドル(約6000円)から80ドル(約1万2000円)程度が市場価格であると指摘しています。


また、Curated Designは転送量が上限に近づいているという警告メールを受け取っていたことは認めていますが、「そのメールは内容が曖昧で、1000ドル(約15万円)を超えるような高額な請求が発生する可能性を示唆するものではなかった」と主張しています。そのため、2TBのトラフィックにこれほど高額な費用がかかるとは予想しておらず、特段の対策を講じていなかったそうです。

その後、Webflowにかけあった結果、Curated Designは1回限りの返金が認められました。また、自動的に追加されたアドオンも削除されたとのことで、Curated DesignはWebflowに感謝の意を表明しています。


ServerlessHorrorsには他にもさまざまな体験談がまとめられています。どれも背筋が凍るような気分になれるので、気になる人は夏の暑さを忘れる怪談の代わりに読んでみてください。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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