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人知を超えるAI=超知性を開発する「Meta Superintelligence Labs」の設立をマーク・ザッカーバーグCEOが宣言

by Cory Doctorow

Metaのマーク・ザッカーバーグCEOが社内従業員に宛てたメモの中で、MetaのAI研究を率いる新しい部門「Meta Superintelligence Labs(MSL)」を設立することを明らかにしました。Scale AIの元CEOであるアレクサンダー・ワン氏やGitHubの元CEOであるナット・フリードマン氏などが率いるこの部門は、人間と同等かそれ以上にタスクをこなせる「超知性(Superintelligence)」の開発に取り組むとのことです。

Mark Zuckerberg Announces Meta ‘Superintelligence’ Effort, More Hires - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-06-30/zuckerberg-announces-meta-superintelligence-effort-more-hires


Mark Zuckerberg creating Meta Superintelligence Labs. Read the memo
https://www.cnbc.com/2025/06/30/mark-zuckerberg-creating-meta-superintelligence-labs-read-the-memo.html

Mark Zuckerberg announces his AI ‘superintelligence’ super-group | The Verge
https://www.theverge.com/news/695355/mark-zuckerberg-meta-ai-superintelligence-labs

MSLの存在は2025年6月から報じられており、ワン氏をトップとしたAI研究所の開設を目論んでいたことがウワサされていました。

MetaはScale AIのCEOであるアレクサンダー・ワン率いる「スーパーインテリジェンス(超知性)」の追求に特化したAIラボの構築を計画、OpenAIやGoogleからAI研究者を引き抜くべく数億~数百億円の報酬を用意 - GIGAZINE


ザッカーバーグCEOは従業員に宛てた社内メモの中で「AIの進歩が加速するにつれ、超知性の開発も視野に入ってきています。これは人類にとって新たな時代の幕開けになると信じており、Metaがその先駆けとなるために必要なことは全力を尽くして実行します」と語り、次世代モデルの開発に特化した新しい研究部署であるMeta Superintelligence Labsの設立を発表しました。

さらに、ザッカーバーグCEOは社内メモで、MetaのAI開発はMSLの下で行われ、ワン氏が「最高AI責任者」に就任して率いることになると伝えています。

by Village Global

加えてザッカーバーグCEOは、フリードマン氏がワン氏と共同でグループを率いて、MetaのAI製品および応用研究を統括することを明らかにしました。

社内メモによれば、MSLには他にも、思考連鎖における強化学習の先駆者でOpenAIのoシリーズの共同開発者であるトラピット・バンサル氏、GPT-4oの音声モードやo4-miniの共同開発者であるシューチャオ・ビ氏、GPT-4oの画像生成モードの共同開発者であるフイウェン・チャン氏、GPT-4oやo4-miniなどの共同開発者であるジ・リン氏、元Metaの開発者でAntropicの推論担当でもあるジョエル・ポーバー氏、Gemini 2.5の推論担当であるジャック・ライ氏、元GoogleのフェローでMayaのテクニカルリーダーであるヨハン・シャルクヴィク氏など、そうそうたるメンバーが参加するとのこと。


MetaはAI関連事業を強化するために、2025年6月にワン氏が率いていたScale AIに100億ドル(約1兆4500億円)という巨額の投資を行ったり、ほかにもさまざまな企業に対して買収交渉を行ったりと、積極的な人材募集を行っていました。そうしたこれまでの試みが、MSLという部署の設立という形で結実したこととなります。

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MSLは当面Llama 4.1とLlama 4.2の開発を進めており、並行して次世代モデルの研究を開始し、今後1年ほどで最先端技術の実現を目指すとザッカーバーグCEOは宣言しています。

ザッカーバーグCEOは「Metaは、世界に超知性を提供する上で、独自の立場にあります。また、小規模な研究所よりもはるかに多くのコンピューティング能力を構築できる強力な事業基盤を有しています。そして、数十億人に届く製品の開発と成長において、豊富な経験を有しています。急速に成長しているAIグラスとウェアラブルデバイスの分野において、私たちはパイオニアとして、そして業界をリードしています。さらに、私たちの企業構造は、私たちがはるかに強い確信と大胆さを持って前進することを可能にします。この新たな才能の流入とモデル開発への並行アプローチによって、誰もがパーソナルなスーパーインテリジェンスを享受できるという夢を実現できると、私は楽観しています」と語りました。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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