アメリカの若年男性のゲームプレイ時間が週平均10時間で2010年の2倍に伸びていることが判明、遊びだけではなく友達との交流手段にも

15年の間に、アメリカの15歳~24歳の男性がゲームをプレイする時間が2倍以上に増加し、平均で週10時間に達していることが明らかになりました。ただ、ゲームが単なる遊びではなく、交流の場にもなっているとニューヨーク・タイムズは指摘しています。
How Video Games Are Shaping a Generation of Boys, for Better and Worse - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/10/03/upshot/video-games-boys-young-men.html

ニューヨーク・タイムズは2025年5月から「What's Going On With Boys?(少年たちに何が起きているのか?)」と題した特集を行っていて、若い男性たちが学校やメンタルヘルス、大人になることにおいて抱える問題を掘り下げています。
「アメリカ人が何に時間を費やしているか」の大規模調査であるATUSのデータのうち、15歳から24歳のアメリカ人男性の数字をニューヨーク・タイムズがグラフ化したものが以下。2004年から2024年のデータで、テレビを見る時間やスポーツをする時間、社会的交流をする時間が減少する一方、コロナ禍を経て、ゲームをプレイする時間が大幅に増加していていることが示されています。

ゲームに費やす時間の増加は、一部の教師から「学校で集中できない原因の1つ」と指摘されることがあるほか、経済学者からも「若い男性の労働時間減少と関連している」と言われることがあるとのこと。この「What's Going On Wit Boys?」の連載を開始したときも、多くの読者から「ゲームばかりしていることが、最近の少年・若年男性が直面する問題の主因だ」という意見が上がったそうです。
ピュー研究所の調べでも、アメリカの10代の若者のうち85%は「テレビゲームをする」と回答していて、41%は「少なくとも1日に1回はプレイするゲーマー」であることを自認していることが分かっています。しかし同時に、ゲーマーの若者の72%は、ゲームをする理由として「他人と一緒に時間を過ごすため」と回答。47%のゲーマーは、オンラインで友達を作ったと回答しました。ニューヨーク・タイムズの取材に応じた19歳のジュリアン・ミンコフ氏は、パンデミック時に友人とフォートナイトやマインクラフトをプレイしていたとのことで「私にとっては本当に、本当に役に立ちました」と語っています。
Teens and Video Games Today | Pew Research Center
https://www.pewresearch.org/internet/2024/05/09/teens-and-video-games-today/
一方で、新しい技術によってゲームが進化して没入感があり中毒性の高いものになっていることはリスクであると、ニューヨーク大学のザック・ラウシュ氏は指摘しています。ラウシュ氏によると、ゲーム業界のビジネスモデルが2010年代から「プレイ料金は無料、ゲーム内でアイテムを買ってもらう」という形へ大きく変化したことが、若い男性のゲームプレイ時間増加に拍車をかけたとのこと。
ニューヨーク・タイムズが取材した中で、研究者の多くは、ゲームがいまの子どもたちが絆を深める上で重要なものであり、認知能力や問題解決能力、日々の気分や自尊心の改善に役立つものであることを認めています。ただし、依存症やハラスメントなどのリスクについて、親は子どもとしっかり話し合っていくべきだと勧めています。
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