Metaがスーパーインテリジェンス(超知性)の開発に向けて設立した「Meta Superintelligence Labs」を4つに分割

Metaのマーク・ザッカーバーグCEOはここ数カ月にわたって同社のAIへの取り組みを刷新し、2025年7月にはスーパーインテリジェンス(超知性)の開発を目指す「Meta Superintelligence Labs」を設立しました。新たに、Meta Superintelligence Labsが4つのチームに分割されることになったと報じられています。
Meta Restructures AI Group Again in Pursuit of Superintelligence - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-08-19/meta-restructures-ai-group-again-in-pursuit-of-superintelligence

Mark Zuckerberg Shakes Up Meta’s A.I. Efforts, Again
https://www.nytimes.com/2025/08/19/technology/mark-zuckerberg-meta-ai.html
MetaはAI市場における競争力を維持するために注力しており、トップクラスのAI研究者を積極的に採用しています。2025年6月には、機械学習モデルをトレーニングするにあたって必要なデータラベリングサービスを提供するScale AIの株式の49%を、148億ドル(約2兆2000億円)で取得することで合意に達しました。
そしてザッカーバーグ氏は6月末に従業員へ宛てたメモで、スーパーインテリジェンスの追求に特化したAIラボ「Meta Superintelligence Labs」の設立を宣言しました。また、Scale AIのCEOであるアレクサンダー・ワン氏が、Meta Superintelligence Labsを率いる「最高AI責任者」に就任することも発表されました。
人知を超えるAI=超知性を開発する「Meta Superintelligence Labs」の設立をマーク・ザッカーバーグCEOが宣言 - GIGAZINE

by Cory Doctorow
さらにMetaは8月19日、Meta Superintelligence Labsを4つのチームに分割し、既存のAI関連従業員の多くを再配置することを発表しました。新たなチーム構成は以下の通り。
・TBD Lab:ワン氏が率いるチームで、AIアシスタントの基盤となるLlamaツールを含むMetaの大規模言語モデルを監督する。
・FAIR:Meta社内に10年以上存在しているAI研究ラボであり、長期的なプロジェクトに焦点を当てている。かつてFAIRの立ち上げにも携わったロバート・ファーガス氏が率いる。
・Products and Applied Research:開発されたモデルと研究結果を消費者向け製品に組み込む。GitHubの元CEOであるナット・フリードマン氏が率いる。
・MSL Infra:MetaのAIへの取り組みをサポートするために必要なインフラストラクチャーに重点を置く。Metaのヴァイス・プレジデントを務めるアパルナ・ラマニ氏が率いる。
経済紙のBloombergが確認したワン氏の社内メモには、「スーパーインテリジェンスは間近に迫っています。それを真剣に受け止めるには、実現に不可欠な主要分野である研究・製品・インフラを中心に組織化する必要があります」と記されていたとのこと。
日刊紙のニューヨーク・タイムズは関係者による話として、Meta Superintelligence Labsの一部幹部は退社する見込みだと報じています。また、近年急拡大したAI部門全体の規模縮小も検討されており、職務の削減や他部署への異動といった案が出ているものの、協議は流動的で最終的な決定はまだ行われていないそうです。
また、MetaはAI製品の基盤として自社テクノロジーのみを使用するという従来の方針を転換し、サードパーティー製のAIモデルを活用することも積極的に検討しているとのこと。7月にはMetaがオープンソースでのAI開発という方針を転換し、クローズドモデルの開発に移行することを検討していることも報じられています。
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in メモ, Posted by log1h_ik
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