グッピーはオレンジ色が強ければ強いほどセクシー

観賞用として広く飼育されている熱帯魚のグッピーを調べた研究で、体色のオレンジ色が濃いオスの個体ほど性的に活発で健康である可能性が高いことが分かりました。
Deep learning reveals the complex genetic architecture of male guppy colouration | Nature Ecology & Evolution
https://www.nature.com/articles/s41559-025-02781-w

Orange is the new aphrodisiac—for guppies
https://phys.org/news/2025-07-orange-aphrodisiac-guppies.html
The Sex Lives of Guppies Just Got Way More Colorful
https://scitechdaily.com/the-sex-lives-of-guppies-just-got-way-more-colorful/
オスのグッピーは複雑な模様と多様な色をまとっていますが、なぜこれほどまでに個体差があるのかは分かっていませんでした。
この謎を解明するため、ブリティッシュコロンビア大学のワウター・ファン・デル・ビル氏らはディープラーニング分析と遺伝子研究を組み合わせ、オレンジ色が鮮やかになるようグッピーを3世代にわたって繁殖させました。

その結果、オレンジ色が鮮やかなオスのグッピーは他のグッピーと比べてメスへ求愛する頻度が高く、求愛時間が長くなり、こっそりと交尾を試みる傾向も強いことが分かったとのこと。こうしたオスは他と比べて最大2倍の性的活動を行い、繁殖能力も高かったそうです。
さらに、研究チームはグッピーの体色に関係している遺伝子が複数の染色体に遍在していることを発見。このうちオレンジ色の発現にかかわる遺伝子7種と黒色の発現に関わる遺伝子8種を特定することにも成功しました。これらの遺伝子の組み合わせによって3万2768種もの体色パターンが形成されるそうです。

これまでの観察では、メスのグッピーはオレンジ色が強い個体や珍しい模様の個体を好むことが確認されていて、メスが色や模様を見分けているという仮説も立てられていました。今回の研究により、メスが見分けているのではなく、単に体が強く精力的な個体ほど鮮やかな色や模様になりやすいだけなのではと考えられるようになりました。
ファン・デル・ビル氏は「遺伝的変異は、気候変動や病気などに適応するための進化の原材料です。私たちは、遺伝的変異がどこから来てどのように維持されるかを理解するために、今回のような例を観察することがよくあります」と述べました。
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in Posted by log1p_kr
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