レビュー

大量の注文をワンオペでさばく人気カフェの「地獄の忙しさ」を心の底から味わえるボドゲ「コーヒーラッシュ」プレイレビュー


大人気コーヒーショップのバリスタとなり、次々と来る注文を捌かなければいけない地獄のコーヒーショップ体験型ボードゲームが「コーヒーラッシュ」です。プレゼント企画用に日本語版を提供されたので、どんなゲームなのかを実際にプレイして確かめてみました。

コーヒーラッシュ 日本語版 - Engames Shop
https://www.engames-s.com/product/2847

コーヒーラッシュのパッケージはこんな感じ。


対象年齢は8歳以上、プレイ人数は2~4分、プレイ時間は30分を想定。


フタを開けて内容物を確認。ルール説明書はこんな感じ。


材料ボードとプレイヤーボード4枚。


トークンやタイルの一部は厚紙製。


切れ込みが入っているので、ハサミやカッターナイフを使わなくても簡単に厚紙から切り離せます。


アップグレードタイルは4種類×4色。


ラッシュトークンが15枚。


スタートプレイヤートークンが1枚。


注文カードが80枚。


材料トークンは8種類。上段がコーヒー豆、牛乳、スチーム、氷。下段が茶葉、チョコ、キャラメル、水です。


材料トレイは2個。1つにつき4種類の材料トークンをいれられます。


材料トレイに材料トークンをいれるとこんな感じ。


バリスタ駒は4種類6個。赤と青は2人プレイ用に2つずつ用意されています。


透明のプラスチック製カップが12個。


材料ボードを机の中央に置きます。よくシャッフルした注文カードを裏向きにして山札として配置し、ラッシュトークン、材料トレイ2つを並べます。


各プレイヤーにプレイヤーボードと、プレイヤーボードの色に対応したバリスタ駒、カップを3つ配ります。また、プレイヤーボードの上にはアップグレードタイルを裏向けた状態で、以下のように並べます。


プレイヤーボードの1と2の段にカードを1枚ずつ並べます。ただし、スタートプレイヤーは1の段に2枚並べる必要があります。


これで準備完了。今回は3人でプレイしてみました。


ゲームの最初に、最後手から逆周りに、バリスタ駒を材料ボードの好きなタイルに配置します。


配置したら、そのマスの材料トークンを受け取ります。


受け取った材料トークンは、3つあるカップのうちのどれかにいれます。


全員がバリスタ駒を配置したら、スタートプレイヤーから手番を始めます。自分の手番では「バリスタ駒を動かす」「ゲットした材料トークンをカップにいれる」「注文をこなす」「注文カードを1段下げる」という処理を行います。

バリスタ駒は、基本的に1ターンに3マスまで動かせます。例えば以下の青プレイヤーは、赤い矢印の通りに「スチーム」「コーヒー豆」「水」のマスを進みました。


この時通過したマスの材料トークンをもらえます。


もらった材料トークンは、カップにいれます。ただし、ゲットした材料トークンはその手番中にカップにいれるか、不要であれば捨てるかしなければならず、別の場所にキープしておくことはできません。


そして、注文カードに描かれているレシピ通りに材料トークンがそろったら、その注文をこなしたことになります。


こなした注文カードは、プレイヤーボードの左上に裏向けて配置。「+1」と書かれている通り、注文を1つこなすと勝利点を1点獲得できます。このゲームは最終的に勝利点を一番稼いだプレイヤーが勝利となるので、いっぱい材料を集めて注文をどんどんこなしていけばよいというわけです。


そして、プレイヤーが注文をこなしたら、その他のプレイヤー全員は「こなした注文分の枚数」を注文カードの山札から引き、自分のプレイヤーボードに追加します。つまり、他のプレイヤーがどんどん仕事をして注文をこなすほど、自分の店の注文が積み重なっていくことになります。


こなした注文カードが3枚以上になったら、この3枚を捨て札にすることと引き換えに、バリスタ駒をアップデートできます。捨て札にした3枚の注文カードは勝利点にはならないので、勝利点が3点減ってしまいます。


アップデートは4種類あり、バリスタの動きや材料トークンの獲得が強化されます。プレイヤーボードの上にあるアップデートタイル4種類のうち1枚を選び、裏返します。なお、アップデートタイルを裏返すと2点ゲットできるので、勝利点は最終的に差し引きマイナス1点ということになります。


このアップデートタイルは「他のプレイヤーのバリスタ駒があるマスを通過すると、そのマスの材料トークンを2倍もらえる」という効果をもちます。


例えば、黄色のバリスタ駒が以下の赤矢印のようなルートでマスを進みました。


他のプレイヤーのバリスタ駒があった氷と水は、2つずつゲットできました。このように、バリスタ駒をアップデートすることで、1手番中にゲットできる材料トークンが増えるので、1度に複数の注文もこなせるようになるというわけです。


注文カードには「スペシャルメニュー」と書かれたものもあります。このスペシャルメニューの注文をこなすと、ラッシュトークンを1つもらえます。


ラッシュトークンは、バリスタ駒の移動時に支払うことで、1つにつき追加で1マス進めることができます。例えば、以下はラッシュトークンを2つ支払っているところ。


本来であればバリスタ駒は1手番に3マスしか進めませんが、ラッシュトークンを2つ支払ったことで5マスまで進めるようになります。


ラッシュトークンをゲットすれば、1手番により多くの材料トークンをゲットできるので、注文をよりこなしやすくなります。


自分の手番が終わったら、注文カードの並んでいる列を1段下げます。この時、注文をこなしきれずに4段目よりも下にカードが落ちてしまった場合、「お客様の注文をこなすことができなかった」ということになります。


こなせなかった注文カードはペナルティカードとなり、プレイヤーボードの左下に裏向けて置きます。ペナルティカードは1枚につき勝利点1点のマイナスとなります。減点要素なので、やはり注文はなるべくこなし損なわないように気を付けなければなりません。ただし、ペナルティカード1枚につき、ラッシュトークンを1つもらえるので、ペナルティカードの追加は必ずしも不利だとは限りません。


他のプレイヤーが注文をこなすと自分のカウンターに注文カードがどんどん追加されていきます。そのため、注文カードが波のように店に押し寄せてきて、全然さばききれない!と悲鳴を上げるプレイヤーも。「この注文は無理だからあえてペナルティカードに回してしまおう」「次にこう動けば注文カードを複数枚こなせる」と、先のことをよく考えることが非常に重要。


誰かがペナルティカードを5枚ためるか、あるいは場にある山札が0枚になったら、そのラウンドでゲームを終了します。


ゲームの終了条件を満たした時点で、スタートプレイヤーマーカーをひっくりかえして「CLOSED」表示にします。


最終的に「こなした注文カードの枚数×1点」+「表向きにしたアップデートタイルの枚数×2点」-「ペナルティカードの枚数×1点」を計算し、最も高いプレイヤーの勝利。以下のプレイヤーは、こなした注文カードが4枚、表向きにしたアップデートタイルが3枚、ペナルティカードが1枚なので、合計9点でした。


コーヒーラッシュはルールがわかりやすく、ボードゲームに慣れていない人でもすぐに遊び方を理解できます。しかし、押し寄せてくる注文カードを最大限こなすためにバリスタ駒の動きを考える必要があるほか、「どの注文カードをどの段階であきらめるか」「難しい注文と易しい注文のどちらを優先するか」など、戦略性は非常に深く、シンプルでありながらかなり頭を使うゲームに仕上がっている印象で、多くの客で賑わう人気カフェの「現場の忙しさ」を体感できるボードゲームとなっていました。また、材料トークンやカップなど、コンポーネントも非常に凝っているのも好印象でした。

コーヒーラッシュの日本語版は税込5500円で、Amazon.co.jpだと以下のページから購入できます。

Amazon | コーヒーラッシュ 日本語版 エンゲーム Engames | ボードゲーム | おもちゃ


また、コーヒーラッシュは以下のプレゼント記事からもゲットできます。

GIGAZINE夏のプレゼント大放出企画「アンケートに答えて全部持っていってください!」 - GIGAZINE

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1i_yk

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