ミネソタ州知事がサイバー攻撃対応のため州兵を動員

大規模なサイバー攻撃を受けて公共の支払いシステム等に不具合が起きたことを受け、アメリカのミネソタ州知事が州兵を動員して対応に当たったことを明かしました。
Important Information on City Services During Digital Security Incident | Saint Paul Minnesota
https://www.stpaul.gov/news/important-information-city-services-during-digital-security-incident-1

St. Paul Hobbled by Cyberattack, Prompting National Guard Response - The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/07/29/us/st-paul-cyberattack-walz.html
Minnesota activates National Guard after St. Paul cyberattack
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/minnesota-activates-national-guard-after-st-paul-cyberattack/
2025年7月25日、ミネソタ州の州都セントポール市にサイバー攻撃が行われ、市職員が市庁舎内のインターネットにアクセスできなくなり、図書館の貸出サービスやオンライン支払いシステムなどの市民向けサービスが停止しました。
攻撃を検知した後、当局は州知事や連邦捜査機関、民間のサイバーセキュリティ企業に協力を仰いで対応を行いました。幸いにも緊急通報サービス(911)は影響を受けていないとのことですが、一部のサービスは停止するか、一時的に遅延または中断される可能性があると伝えられています。

事態の収拾を図るため、ミネソタ州のティム・ウォルズ知事は州兵を動員する緊急行政命令を発令し、コンピューター専門家をセントポール市に派遣するよう指示しました。ウォルズ知事は「この事件の規模と複雑さは、当局および民間の対応能力を超えている」と述べました。
サイバー攻撃は市民にとって深刻な脅威となっており、特にデータを暗号化して復元に金銭を要求する「ランサムウェア攻撃」が世界各地で猛威を振るっています。
アメリカでは、ワシントン州シアトルにある公共図書館がランサムウェア攻撃を受けて1カ月にわたり機能不全に陥ったほか、アメリカ南東部を拠点とする非営利の血液センターがランサムウェア攻撃に遭い、血液供給に遅延が生じたこともありました。
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セントポール市のメルヴィン・カーター市長は、「防御措置としてコンピューターシステムのほとんどを停止しました。FBIと複数の州機関が攻撃者を特定する支援を行っています」と延べ、ランサムウェア攻撃だったのかどうか、外国政府が関与した証拠があるかどうかについては言及を避けました。
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in セキュリティ, Posted by log1p_kr
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