メモ

約8.6km離れた場所にレーザービームで電力を届ける実験にアメリカ軍が成功、無線電力でポップコーンを作成


アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)が、5.3マイル(約8.6km)離れた場所へ30秒間レーザー照射を行い、800W以上の電力を電送することに成功しました。

DARPA program sets distance record for power beaming | DARPA
https://www.darpa.mil/news/2025/darpa-program-distance-record-power-beaming


DARPA smashes wireless power record, beaming energy more than 5 miles away — and uses it to make popcorn | Live Science
https://www.livescience.com/technology/darpa-smashes-wireless-power-record-beaming-energy-more-than-5-miles-away-and-uses-it-to-make-popcorn

DARPAは「エネルギーは軍事作戦の要ですが、エネルギーを前線に運ぶ従来の手段は多くの場合信じられないほど遅く、リスクが高く、リソースを大量に消費します。PRAD(POWER Receiver Array Demo)と呼ばれる今回のテストは、簡単に電送できる場所から必要な場所に即座に電力を照射できるようにし、燃料の制限にとらわれない新しいシステムを構築するという目標の下進められています」と述べています。

出力と距離を伸ばすため、PRADはレーザービームを照らすためのコンパクトな開口部を備えた新しい受信機技術を採用しており、光が受信機に入るとほとんど逃げないように設計したとのこと。受信機の内部では、レーザーが放物面鏡に当たり、ビームを数十個の太陽電池に反射させ、エネルギーを使用可能な電力に戻すようになっています。


これにより、送信部から受信部まで約20%の効率で電力を送ることに成功したとのこと。

プロジェクトのチームは、映画「天才アカデミー」のレーザー光線でポップコーンを作るシーンへのオマージュとして、受信した電力でポップコーンを作ったそうです。


天才アカデミーの該当シーンはこんな感じ。

Real Genius (8/8) Movie CLIP - Jerry's House of Popcorn (1985) HD - YouTube


プログラムマネージャーのポール・ジャッフェ氏は「レーザービームで電力を届ける既存の記録をすべて過去のものにしたことは言うまでもありません。今回のデモンストレーションは、技術の限界に関する誤解を打ち破り、次に何が可能かを再考するきっかけとなるものです」と述べました。

DARPAは今後、複数の拠点を介した電力送信と、大気が薄く送信効率が高い垂直方向の送信テストに進む予定とのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
街中どこでも充電が可能になる無線電力伝送技術「Cota」が実用間近に - GIGAZINE

Googleは全自動運転車をワイヤレス充電化しようと計画している - GIGAZINE

輸送機からドローンを放ち収容もする「空中空母」構想をアメリカ軍が2019年にも試験する見込み - GIGAZINE

in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article US military successfully tests laser bea….