サイエンス

国際宇宙ステーションから紙飛行機を飛ばしたらどうなるのか?


国際宇宙ステーション(ISS)は平均高度400kmの宇宙空間を周回しており、その窓からは青い地球や広大な宇宙空間などを眺めることができます。そんな国際宇宙ステーションから、紙を折って作った「紙飛行機」を飛ばしたらどうなるのかという疑問について検証した結果を、東京大学大学院新領域創成科学研究科鈴木宏二郎教授とベルテ・マックスミリアン助教が論文で発表しました。

Study on the dynamics of an origami space plane during Earth atmospheric entry - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0094576525004047


What if you Threw a Paper Airplane from the Space Station? - Universe Today
https://www.universetoday.com/articles/what-if-you-threw-a-paper-airplane-from-the-space-station

研究チームが発表した論文は、「Study on the dynamics of an origami space plane during Earth atmospheric entry(折り紙宇宙飛行機の地球大気圏再突入時の動力学に関する研究)」という題名です。

もしかすると、「宇宙空間には重力も空気もないし、紙飛行機を飛ばしたらどこまでもふわふわと飛んでいくのではないか」と思うかもしれません。しかし、国際宇宙ステーションが飛行している地球低軌道にはわずかですが空気抵抗が存在し、地球の重力も働いているため、紙飛行機はいずれ地球の大気圏に再突入してしまうとのこと。


そこで研究チームは、標準的なA4サイズの印刷用紙を折って紙飛行機を作り、これを国際宇宙ステーションから飛ばしたらどうなるのかをシミュレーションしました。


一見すると普通の紙飛行機に見えますが、より長く飛ぶように空気力学的なモデリングが行われているとのこと。


研究チームは紙飛行機のCADモデルを使ってシミュレーションを行いました。国際宇宙ステーションは高度約400kmで周回しているため、シミュレーションではこれと同じ高度から、国際宇宙ステーションの周回速度と同じ秒速7.8kmで紙飛行機を飛ばした場合を検証しました。

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in サイエンス,   無料メンバー, Posted by log1h_ik

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