Apple Vision Proの機密資料を盗んでライバル企業に持ち込んだ疑いでAppleが元従業員を提訴

Appleは、Apple Vision Proの機密研究資料を盗んだとして、元従業員を提訴しました。訴状によれば、元従業員はApple Vision Proのシニア設計エンジニアとして勤務しており、最後の出勤日に社内システムから機密資料を含む数千もの文書をダウンロードし、個人のクラウドストレージアカウントに保存したとAppleは主張しています。
apple v di liu | DocumentCloud
https://www.documentcloud.org/documents/25987301-apple-v-di-liu/

Apple claims San Jose engineer stole trade secrets, took them to rival
https://www.siliconvalley.com/2025/06/30/apple-san-jose-engineer-stole-trade-secrets-rival/

Apple accuses former Vision Pro engineer of stealing trade secrets | The Verge
https://www.theverge.com/news/695929/apple-lawsuit-vision-pro-secrets-snap
20205年6月24日にサンタクララ郡上級裁判所に提出された訴状によると、Appleの元従業員だったディ・リュー氏は退職理由を「健康上の理由」と説明していたため、Appleはリュー氏に対して社内システムへのアクセスをただちに取り消すことをしなかったそうです。しかし実際は、リュー氏は写真共有アプリ「Snapchat」を運営するSnapに製品設計エンジニアとして就職することが、Appleに退職を申し出た時点ですでに決まっていたとのこと。
Appleは「リュー氏の行為は意図的なものである。Apple支給の業務用PCのログには、リュー氏がコピーしたフォルダを個別に選択し、場合によっては個人用クラウドストレージアカウントに移動した後にフォルダ名を変更したり、整理したりしたことが記録されている。さらには、リュー氏はファイルの移動を隠ぺいするために、Appleが支給した業務用PCから意図的にファイルを削除していた」と指摘しています。

リュー氏がダウンロードした情報を正確に特定することはできないとしながらも、Appleは「資料には製品の設計・開発に関する情報や、品質管理、コスト、サプライチェーン戦略に関する生産情報も含まれていた可能性がある」と述べています。
さらにAppleはリュー氏が機密資料を入手したこととSnapがARグラス製品を開発していることには関係があると解釈しており、「リュー氏がSnapでAppleの機密情報を使う意図を示唆している」と主張しています。
Appleはリュー氏に対し、契約上の義務違反を理由に金額を明示しない損害賠償を求めており、同時に盗まれた文書の返還を要求しました。Snapはテクノロジー系ニュースサイトのSiliconValleyに対し、「Appleの訴訟における主張を検討した結果、当該人物のSnapでの雇用や行為に関連していると信じる理由はない」と述べています。
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in メモ, ハードウェア, Posted by log1i_yk
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