AppleがiPhoneユーザーに映画の宣伝通知を強制送信した行為はApple自身の規約に違反している、当該映画「F1/エフワン」はブラッド・ピット主演で大ヒット中

ブラッド・ピット主演の映画「F1/エフワン」が2025年6月27日(金)に公開されました。Appleはこの映画を「ウォレットの通知機能」を用いて宣伝していたのですが、Appleの広告手法がApple自身のルールに違反しているという指摘が寄せられています。
App Review Guidelines - Apple Developer
https://developer.apple.com/app-store/review/guidelines/
More on Apple's Trust-Eroding 'F1 the Movie' Wallet Ad | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=44411069
「F1/エフワン」はブラッド・ピット主演のレーシング映画で、全世界の初週末興行収入が1億4400万ドル(約208億円)に達する大ヒットを記録しています。この「F1/エフワン」はAppleが制作を担当しており、AppleはWWDC25の基調講演の冒頭で「F1/エフワン」をアピールする特別映像を流すなど宣伝に力を入れています。

Appleの宣伝戦略は「純正アプリを介した通知送信」にまで及んでおり、複数のユーザーが「Appleのウォレットアプリから『F1/エフワン』をアピールする通知が届いた」と報告しています。このAppleの宣伝戦略には「ウォレットのような必須のアプリで映画の広告をするとは、Appleらしくない低レベルな戦略だ」といった指摘や「2014年にU2の無料アルバムが配布されたときと同様に、誰も頼んでないのに送りつけてきた」といった否定的な感想が寄せられています。
iPhoneのウォレットアプリがApple肝いりの映画「F1/エフワン」を宣伝してくるとユーザーから不満が殺到 - GIGAZINE

さらに、ニュース共有サイトのHacker Newsには「ウォレットの通知機能を使って『F1/エフワン』を宣伝する行為はAppleの規約に反している」という意見も投じられています。
AppleはApp Storeで公開されるすべてのアプリに対して「App Reviewガイドライン」に従うように求めています。このApp Reviewガイドラインの4.5.4条には「プッシュ通知をキャンペーンやダイレクトマーケティングのために使用することはできません」と明記されています。ウォレットはサードパーティーアプリと同様にApp Store上で配布されていることから、当該ユーザーはAppleが自身の課したガイドラインを破っていると指摘しているというわけです。

なお、同様の通知はApple TVのアプリからも届いたことが報告されています。Hacker Newsには今回のAppleの宣伝キャンペーンについて「Appleは広告を公然と攻撃しており、プライバシーは基本的人権の一部だと語っている。それにもかかわらず、誰も広告が表示されると予想していなかった場所にターゲット広告を送信したという点が問題なのだ。私はAppleの一貫性のある姿勢を好んでいたが、今ではAppleは他の企業と変わらない存在になってしまった」という意見や「本当にバカで大きな間違いだ。Appleが自社ブランドを軽視しているのが悲しい。『スマートフォン戦争に勝ったから金儲けしよう!』と言っているようなものだ」といった悲しみの声が投稿されています。
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in ネットサービス, 映画, Posted by log1o_hf
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