乗り物

テスラのロボタクシーがサービス開始初日から対向車線に侵入する交通違反を起こし当局が調査を開始


テキサス州オースティンで、テスラがロボタクシーのサービスを開始した初日から「左折専用レーンで直進して対向車線上を走行する」という交通法規違反を起こしていたことがわかりました。運輸省道路交通安全局(NHTSA)は事故の発生を把握しており、テスラから情報収集を行っていると述べています。

Tesla Robotaxi Videos Show Speeding, Driving Into Wrong Lane (TSLA) - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-06-23/tesla-robotaxi-videos-show-speeding-driving-into-wrong-lane

交通違反は、投資家で7年にわたりテスラ関連のポッドキャストを配信してきたロブ・マウアー氏がロボタクシーに乗車した際に発生しました。マウアー氏は乗車から降車まで、ロボタクシーの挙動を全編録画しており、その様子をXに公開しているので、今回の交通違反がどんなものだったか一部始終が確認できます。



映像はマウアー氏がタクシーに乗り込んだところから始まっています。初日ということで、助手席にはいざという時のためのオペレーターが乗車していますが、基本的になにも操作せず同乗しているだけです。


後部座席に向けて設置されているディスプレイに目的地が表示されていて「START RIDE」をタップするとタクシーが発車します。


だいたい17分ほどの旅程です。


乗車地点は住宅地のようで、車両のスピードを抑えるために路上にバンプが設けられていますが、ロボタクシーは丁寧に速度を落として通過していきます。


街中へと繰り出しました。見ていると、ロボタクシーは右左折時以外に、車線変更時も早めにウインカーを出していて「かなり丁寧に運転するドライバー」という印象を受けます。


問題が発生したのは動画内7分過ぎのところ。ロボタクシーは左ウインカーを出して左折レーンへと入っていきます。


そのまま前の黒い車に続いて進んでいきました。


ところが、ナビ上で表示されている進路が「左折」から「直進」へと突然変更されました。


次の瞬間に再び「左折」に。


進路が直進方向と左折方向でフラフラと変更され、それに合わせてハンドルが左右に切られます。


左折しないまま、本来なら対向車線の左折レーン部分に到達。


黄色線をまたぎながら直進。


ナビでも対向車線上にいることは認識されているようです。


そのまま、次の交差点の左折レーンへと進入。


何事もなかったかのように左折しました。この間、マウアー氏もオペレーターも特にこのことについて話はせず、また、ハンドルを左右に急操作したところでオペレーターが慌てるような様子もありませんでした。


途中、ナビに「外部ストレージ容量が75%以上になりました」という警告メッセージが出現。運転には特に支障はないようです。


ロボタクシーの左側、左折レーンを走っていた車が交差点を左折せずに直進。


ロボタクシーの前に割り込んできました。期せずして、先ほどロボタクシーで発生したのと同じミスを一般ドライバーがやってしまったというわけです。


このあと、目的地に到着してマウアー氏は下車しました。


NHTSAはマウアー氏が録画した事故を把握していて、テスラから追加情報を収集しているところだとのこと。今回の件でテスラなり同乗していたオペレーターなりが何らかの罪に問われるのかはまだ不明です。

なお、テスラはロボタクシー事業を10台ほどのモデルY SUVで開始し、サービス開始に合わせて株価は8%上昇したとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
テスラのロボタクシーは招待ゲスト・従業員向けに小規模サービス開始か、州議会議員は新法施行まで開始延期を要請 - GIGAZINE

テスラの自動運転ロボタクシーが路上を走る動画が話題に、2025年6月中に客を乗せて走行するとイーロン・マスクは主張 - GIGAZINE

Googleの兄弟会社Waymoはアメリカでの完全自動運転車の製造工場を拡充、2026年までにロボタクシーの運用台数は2倍超に - GIGAZINE

in 乗り物,   動画, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article Authorities launch investigation into Te….