「iPadOS 26」でついにウィンドウ表示が可能に、複数のアプリをウィンドウ化して自由に配置できるように

2025年6月10日2時からAppleが開催している年次開発者会議「WWDC25」の基調講演で、「iPadOS 26」が発表されました。Apple製OSの統一デザインである「Liquid Glass」に一新されると同時に、これまでフルスクリーン表示されていたアプリ画面をウィンドウ化し、複数を1つの画面に同時表示できるようになりました。

iPadOS 26、iPadをさらに高めるパワフルな新機能を導入 - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2025/06/ipados-26-introduces-powerful-new-features-that-push-ipad-even-further/

WWDC 2025 — June 9 | Apple - YouTube

iPadOSは次期バージョンから「iPadOS 26」になりました。

デザインはLiquid Glassに統一。トップ画面の時計表示が変化しています。

ホーム画面ではアプリのアイコンとウィジェットを再設計。

iOS 26やmacOS Tahoeと同様に、Apple IntelligenceがiPadOS全体に組み込まれ、ショートカット機能などが充実します。

そして、iPadOS 26で最も大きなアップデートが「マルチタスキング」です。これまでユーザーから要望の声が高かった「アプリのウィンドウ表示」がついに可能になりました。

iPadOSでアプリを起動すると、通常はフルスクリーンで表示されます。

しかし、アプリの右下にあるハンドルを操作。

すると、アプリをウィンドウ表示にスムーズに変えることができます。

ウィンドウサイズは記憶されるので、一度閉じても起動すると前回と同じサイズと位置で表示されます。

マウスポインタも一新され、従来の丸い点のようなポインタから、矢印型のポインタになり、精度も向上。

ウィンドウを端に向けてフリックするだけでタイル表示にすることもできます。

タイル分割したウィンドウは、同時にサイズ変更も可能。

下から上にスワイプして止めるとウィンドウが画面上に広がります。

そして、必要なウィンドウをタップすると、そのウィンドウが最前面に移動。

ウィンドウ上部にはオプションメニューもあります。

次にiPadOSの純正ファイラーアプリである「ファイル」について。macOSのFinderにより近いアプリに進化しています。

macOS Tahoeと同様に、フォルダの表示色を変えたり絵文字をラベルに表示したりすることが可能になります。

また、ファイルを開くアプリを選び、デフォルトに設定することも可能。

さらにフォルダをタップすると、以下のように中にあるファイルが扇状に表示されます。

そして、PDFファイルの表示と編集を行う「プレビュー」アプリがiPadOSに登場。

書類のアクセスや注釈、書き込み、ハイライトが簡単になります。

加えて、iPadOS 26ではオーディオとビデオの処理もアップデートされます。

入力デバイスであるマイクをコントロールセンターから簡単に指定できるようになり、アプリごとに違うマイクを選ぶことも可能になるとのこと。

使いたい状況やコンテンツに応じて、最適なマイクで録音が可能になります。

さらに「声を分離」を使えるようになり、どんなアプリでも声がはっきりクリアに聞こえるように。

また、AirPodsに内蔵しているマイクで直接録音が可能になり、離れた場所からAirPodsを長押しするだけでビデオ撮影の開始と停止ができるので、自撮りがしやすくなりました。

これらのオーディオとビデオの処理は、サードパーティー製のビデオ会議アプリでも利用可能。

さらにローカル環境での録音や録画を相手に簡単に共有できるようになるとのこと。

そして、Appleシリコンを搭載するiPadでは、計算不可の高い長時間のタスクをバックグラウンドで実行可能に。たとえば動画編集アプリで動画を書き出している途中に別のアプリを全面表示しても、以下のように画面上部に進捗が表示されるようになります。

バックグラウンドでタスクを行えるようにするAPIが開発者向けに公開されます。

さらにiPadOSでは、3Dグラフ作成機能や計算メモなどもアップデート。

伝統的なカリグラフィーを体験できる新しい葦ペン

iOSにあるApple純正記録アプリの「ジャーナル」がiPadOSに追加されます。

これがiPadOS 26。

さらに開発者向けに、Swiftがアップデートされることも告知されました。

SwiftUIのアップデートにより、Appleプラットフォーム全体でモダンなユーザーインターフェイスを構築可能になります。

そして、Liquid Glassに対応したアプリアイコンを作成できるアプリ「Icon Composer」も登場します。

Liquid Glassが光に反応する様子を簡単にデザイン可能。

XCodeはより多くの生成AIに対応。ChatGPTを用いたコーディングにも標準対応するとのこと。

iOS 26・iPadOS 26・macOS Tahoe・watchOS 26・visionOS 26・tvOS 26は2025年6月10日からデベロッパーベータ版が公開されます。

パブリックベータ版は2025年7月にリリースされる予定。

正式版は2025年の秋に利用可能となる見通しです。