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「AIと結婚したい」とZ世代の8割が回答


高度なAIを使用したチャットボットは非常に自然な会話をリアルタイムで生成し、会話の内容を記憶していくため、AIチャットを友達や恋人代わりに使うユーザーが増えています。AIチャットボットを運営するJoi AIが10代半ばから20代後半の若者2000人を対象として実施した調査の結果、83%が「チャットボットと有意義な関係を築くことができる」と回答したほか、80%が「法律で認められるならチャットボットとの結婚も検討する」と答えました。

Majority of Gen Z would marry an AI, survey says | Mashable
https://mashable.com/article/gen-z-marry-aritificial-intelligence-joi-ai-survey


Shocking majority of Gen Z would marry AI if it was legal: poll
https://nypost.com/2025/05/10/us-news/shocking-majority-of-gen-zers-would-marry-ai-if-it-was-legal-poll/

Survey says most Gen Z-ers would marry an AI, but I've got more faith in Gen Z | TechRadar
https://www.techradar.com/computing/artificial-intelligence/survey-says-most-gen-z-would-marry-an-ai-but-ive-got-more-faith-in-gen-z-and-ai-should-stay-in-the-friend-zone

ユーザーの友人や恋人のように振る舞う「AIコンパニオン」のアプリとしては、「Replika」がよく知られています。実際にReplikaで日々AIコンパニオンと会話した結果、恋愛感情を抱いて恋人を作ったと語る人もいます。一方で、AIの彼女に暴言を吐いたり非難したりとDVや虐待に見えるようなログが増えているという報告や、ソフトウェアアップデートに伴う仕様変更によりAIの友人や恋人が急に冷たくなったという報告など、AIコンパニオンの問題点もしばしば見られています。

AIコンパニオンアプリで恋人を作ったある男性が自身とAIとの生活を振り返る - GIGAZINE


Joi AIも、AIコンパニオンサービス「Joi AI」を主力サービスとして運営しています。Joi AIでは、既存の人物を年齢や性別、性格で選んでチャットできるほか、自分でキャラクターを作成することも可能です。

人間とAIコンパニオンとの間に生まれる独特の関係を、Joi AIは「AI-lationships(AI関係)」と名付けています。AIの専門家で人間関係セラピストのジェイム・ブロンスタイン氏は、「AIとのコミュニケーションは、実際の人間関係に取って代わるものではありません。しかし、AIとの関係は、感情的な幸福感を高める、独特の感情的サポートを提供することができます」とAI関係について述べています。

そんなJoi AIが2025年4月に実施した調査では、1997年から2012年の間に生まれた「Z世代」と呼ばれる若者2000人を対象として、AIコンパニオンに対する認識を聞き取りました。結果として、Z世代の75%が「AIパートナーは人間の交友関係に完全に取って代わる可能性があると考えている」と回答しました。


さらに、回答者の80%が「AIと結婚したい」と考えていることも判明しました。デジタルネイティブなZ世代は、AIと特別な関係を抱くことに対して積極的だとJoi AIは結論付けています。

重要な注意点として、Joi AIは2000人のZ世代を対象にしたと述べていますが、年齢分布や対象者の属性は明らかにしていません。テクノロジー系メディアのTechRadarによると、調査結果が実際の傾向を示していると思えなかったため調査の詳細を問い合わせたところ、記事作成時点では回答は得られなかったとのこと。仮にJoi AIの調査がJoi AIユーザーなどAIコンパニオンをよく使う人を対象としていた場合、「AI関係」に関する回答が極端に偏っている可能性があります。


また、ハーバード大学医学部のデジタル認知研究ディレクターで臨床神経心理学者のシファリ・シン氏は、AIとの交流は偏見のないやり取りや議論が可能で、言語や思考プロセスを模倣してくれるため強い共感を得られる利点を認めつつも、一方でAIとの会話に関する注意点を述べています。シン氏によると、AIは仮に間違った意見だとしてもそれに共感して正当化してくれるため、不適切な信念を形成する可能性があるとのこと。また、親密な会話の中に含まれる個人情報などAIが収集しているという報告があったり、AIがハッカーなどから多くの誤った情報や過激な意見を受け取って学習する可能性があったりと問題点も含まれているため、シン氏は「孤独感を和らげるためにAIを使用することには場合によっては効果がありますが、AIに何ができて何ができないかについて、より多くの教育が必要です」と述べています。

なお、チャットボットとの会話に夢中になった14歳の少年が自殺してしまったという事例もあります。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1e_dh

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