3億6000万円超をフードデリバリーの配達員が盗み取る

フードデリバリーサービス・DoorDashの元配達員が、同サービスから250万ドル(約3億6000万円)を盗み取るという事件が発生しました。元配達員は仲間と共謀し、実際にフードデリバリーを行うことなく配達業務を完了することで、多額の報酬を獲得しています。
Northern District of California | Former Delivery Driver Pleads Guilty To Defrauding San Francisco Food Delivery Company Of More Than $2.5 Million | United States Department of Justice
https://www.justice.gov/usao-ndca/pr/former-delivery-driver-pleads-guilty-defrauding-san-francisco-food-delivery-company

How a DoorDash driver scammed the company out $2.5 million | The Verge
https://www.theverge.com/news/669140/doordash-driver-convicted-delivery-scam
2024年8月、連邦大陪審がDoorDashの元配達員であるサイー・チャイタニヤ・レディ・デヴァギリおよび他3人を、DoorDashから250万ドル以上を盗んだ電信詐欺共謀罪で起訴しました。そして、デヴァギリおよび3人は、2025年5月13日になって連邦裁判所で有罪を認めています。
デヴァギリらがDoorDashから不正に金銭を盗み取った方法は以下の通り。
1:DoorDashアプリの不正な顧客アカウントから高額な注文を行う。
2:DoorDash従業員の認証情報を利用してデヴァギリと他の関係者が作成したドライバーアカウントに手動で注文を割り当てる。
3:割り当てられた配達を実際には未配達のまま「注文完了」とする。
4:これにより配達報酬を獲得。
5:同じ注文を「処理中」に戻し、2~4の作業を繰り返す。

連邦検事局はデヴァギリらの電信詐欺について「5分もかからず、複数の注文を何百回も繰り返した」と指摘しています。
この電信詐欺共謀罪を認めたことで、デヴァギリは最高20年の懲役刑および25万ドル(約3600万円)の罰金を課せられる可能性があります。デヴァギリらは2025年9月に状況審問が予定されているそうです。

なお、検察当局が2024年10月に発表した情報によると、デヴァギリらと共謀してDoorDashの内部情報を提供したDoorDashの元従業員であるタイラー・トーマス・ボッテンホーンが、2022年に別途起訴されており、2024年に自身の罪を認めています。
Northern District of California | Four Defendants Charged With Multi-Million-Dollar Fraud Targeting San Francisco Delivery Company | United States Department of Justice
https://www.justice.gov/usao-ndca/pr/four-defendants-charged-multi-million-dollar-fraud-targeting-san-francisco-delivery

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