1億画素超えのスナップカメラとして使える富士フイルムのレンズ一体型デジカメ「GFX100RF」実写レビュー、大量の作例付きでどんな写真を撮影できるのか分かる

富士フイルムが2025年4月10日に発売したデジタルカメラ「GFX100RF」は、フルサイズセンサーよりも大きいラージフォーマットセンサーを搭載しており、約1億2000万画素の写真を撮影可能です。そんなGFX100RFを借りられたので、実際に屋外に持ち出していろいろ撮影してみました。
GFX100RF | カメラ | FUJIFILM X Series & GFX - Japan
https://www.fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/gfx100rf/
・目次
◆1:GFX100RFはどんなカメラなのか?
◆2:1億2000万画素の威力を確認
◆3:フィルムを選ぶように好みの画風を選択可能
◆4:以外と近くで撮影できて「ご飯の撮影」も簡単
◆5:アスペクト比をダイヤルで切り替えられる
◆6:大阪・関西万博の会場でいろいろ撮影してみた
◆7:夜の街で撮影してみた
◆8:まとめ
◆1:GFX100RFはどんなカメラなのか?
GFX100RFは43.8mm×32.9mmのラージフォーマットセンサーと焦点距離35mm(35mm換算28mm)の単焦点レンズを搭載したレンズ一体型デジタルカメラです。外観はフィルムカメラのようなレトロな仕上がりで、軍艦部はアルミ削り出し加工で作られています。GFX100RFの外観は以下の記事に詳しくまとめています。
フルサイズより大きいセンサーを搭載した富士フイルムのレンズ一体型デジカメ「GFX100RF」外観レビュー、735gで意外と軽いがグリップの薄さが気になる - GIGAZINE

◆2:1億2000万画素の威力を確認
GFX100RFは画像サイズを「L」、画質モードを「SUPER FINE」に設定することで、写真を約1億200万画素のJPEGファイルとして記録できます。

実際に撮影すると、11648×8736ピクセル(1億175万6928画素)の写真を撮影できました。なお、記事内の作例写真にはサイズ縮小以外の編集は施しておらず、画像をクリックすると縮小前の原寸大画像を確認できます。

「シャッター速度:1/320秒」「F値:5.6」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:53.1MB」
画面中央部分を切り出すとこんな感じ。元の画素数が大きいため、十分な画質で切り出せます。

等倍表示で切り出した560×420ピクセルの画像が以下。建物の形や窓枠までくっきり写っています。

◆3:フィルムを選ぶように好みの画風を選択可能
GFX100RFは他の富士フイルム製カメラと同様に写真の発色や階調を変化させられる「フィルムシミュレーション」という機能を搭載しています。フィルムシミュレーションには「PROVIA」「Velvia」「ASTIA」「ACROS」「REALA ACE」といった富士フイルム製フィルムの名前を冠したモードの他に、「クラシッククローム」や「ノスタルジックネガ」といったフィルム時代の写真の雰囲気を再現できるモードが用意されおり、フィルムを選ぶような感覚で好みの画風を選択できます。

さびた階段を「PROVIA」で撮影。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:59.4MB」
同じ被写体を「クラシックネガ」で撮影しました。明暗のコントラストがハッキリしたほか、彩度が低めになっています。

「シャッター速度:1/140秒」「F値:4」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:クラシックネガ」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:60.7MB」
花屋の店先を「Velvia」で撮影。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:125」「フィルムシミュレーション:Velvia」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:55.7MB」
堤防の散歩道を「ASTIA」で撮影。

「シャッター速度:1/180秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:ASTIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:56.9MB」
商店街を「ACROS」で撮影。富士フイルムの公式ページによると、ACROSはモノクロフィルムで撮影したようなナチュラルな粒状感と絶妙なシャドー表現を特徴としているそうです。

◆4:以外と近くで撮影できて「ご飯の撮影」も簡単
GFX100RFの最短撮影距離はレンズ先端から約0.2mです。ご飯を撮影する場合、これくらい近くてもピントを合わせられます。

イスに座った状態でも以下のように配膳された料理の全体写真を撮影することが可能。カメラによっては立ち上がって撮影する必要がある場合もあるので、座ったまま撮影できるのはかなり便利です。

「シャッター速度:1/110秒」「F値:7.5」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:57.8MB」
「クラシックネガ」に切り替えて撮影するとこんな感じ。

「シャッター速度:1/110秒」「F値:7.1」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:クラシックネガ」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:56.0MB」
花に近づいて「ASTIA」で撮影。レンズの焦点距離が35mm換算で28mmなので、一般的なスマートフォンのメインカメラの画角に近い感覚で撮影できます。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:160」「フィルムシミュレーション:ASTIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:46.4MB」
◆5:アスペクト比をダイヤルで切り替えられる
GFX100RFにはアスペクト比切替ダイヤルが搭載されており、ダイヤルを回すことでアスペクト比を「3:2」「4:3」「16:9」「65:24」「17:6」「3:4」「1:1」「7:6」「5:4」のいずれかに切り替えられます。

アスペクト比を「17:6」で撮影してみました。このアスペクト比はアナログカメラの名機「TX-1」や「TX-2」をイメージしたものです。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:125」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:25.6MB」
◆6:大阪・関西万博の会場でいろいろ撮影してみた
GFX100RFを大阪・関西万博の会場に持ち込んでいろいろ撮影してみました。まず、入口付近で待ち構える巨大なミャクミャク像を撮影。

「シャッター速度:1/150秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:11.9MB」
後ろから撮影。

「シャッター速度:1/200秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:11.6MB」
地面にはコミャクたちがいます。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:100」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:21.9MB」
大屋根リングを外側から撮影。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:26.0MB」
大屋根リングの内部。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:125」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:29.7MB」
内側から大屋根リングを撮影。広角寄りのレンズなので、大きな構造物を写すのに向いています。

「シャッター速度:1/160秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:25.4MB」
大屋根リングの上から会場を撮影。

「シャッター速度:1/180秒」「F値:5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:29.3MB」
大阪・関西万博の会場に隣接している大阪メトロの夢洲駅。

「シャッター速度:1/180秒」「F値:4.5」「ISO感度:80」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:14.0MB」
夢洲駅の構内。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:640」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:15.1MB」
ホームに続くエレベーター。GFX100RFはフードやストラップ込みで886gという軽さなので、「コレを撮影したい」と思った瞬間に撮影できる身軽さがあります。

「シャッター速度:1/125秒」「F値:4」「ISO感度:2000」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:FINE」「ファイルサイズ:18.8MB」
◆7:夜の街で撮影してみた
GFX100RFで夜間の屋外の写真を撮影してみました。歩道から車道を撮影。GFX100RFには静止画用の手ブレ補正機能が搭載されていませんが、街灯やヘッドライトの明かりがある明るめの場所なら夜間でも手持ちで撮影可能です。

「シャッター速度:1/30秒」「F値:4」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:55.1MB」
車道を高いところから撮影。

「シャッター速度:1/30秒」「F値:4」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:36.4MB」
高い場所からもう1枚。

「シャッター速度:1/45秒」「F値:4」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:53.9MB」
商店街のアーケードの中でも撮影してみました。

「シャッター速度:1/105秒」「F値:4」「ISO感度:3200」「フィルムシミュレーション:PROVIA」「画質モード:SUPER FINE」「ファイルサイズ:34.9MB」
◆8:まとめ
実際にGFX100RFを使ってみた結果、レンズの焦点距離が一般的なスマートフォンのメインカメラに近いため、特に構図の選択に困ることなく撮影し続けられました。また、最短撮影距離が約0.2mと短めなので、座った状態でご飯を撮影したり草花に近づいて撮影したりすることも可能。フィルムシミュレーションによってフィルムを交換するような気分で画風を選択できるのも楽しいポイントです。
GFX100RFは付属のフードやストラップを含めた重さが886gで、いわゆる中判デジタルカメラの中ではかなり軽量。さらに構図も簡単に決められるため、「首からぶら下げつつ移動して、撮影したいと思った瞬間に撮影する」というスナップカメラ的な使い方ができます。「1億画素超えのスナップカメラ」というとんでもないカメラです。

GFX100RFは公式オンラインショップでは税込83万500円で売られています。また、各種カメラショップや家電量販店などでも取り扱われており、Amazon.co.jpでも税込83万500円で売られています。
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