Slackに追加する絵文字をHDR対応にして超目立たせる方法

チームコミュニケーションツールのSlackには、128KB以下のJPG形式・PG形式・GIF形式の画像を任意の絵文字として追加することが可能です。セキュリティエンジニアのコリー・ヘインズ氏が、「Slackに追加する絵文字をHDR対応にする方法」を自身のブログで紹介しています。
HDR‑Infused Emoji | sharpletters
https://sharpletters.net/2025/04/16/hdr-emoji/

HDRはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略で、明るさの幅(ダイナミックレンジ)をより広く表現できる技術です。従来のSDR(Standard Dynamic Range)では、100ニトを超える輝度は同じ明るさとして表現されますが、HDRの場合は最大で1万ニトまで表現可能。さらに、表現できる明暗差はSDRが256段階(8bit)だったのに対して、HDRは1024段階(12bit)になっています。
ヘインズ氏が用意したHDR絵文字は、通常の絵文字に比べて色の輝度やコントラストが格段に強調され、非常に鮮やかな表示が可能になります。以下は通常の絵文字。

そして、HDRに対応させるとこんな感じ。Google ChromeなどHDR画像表示に対応しているブラウザで表示し、HDR対応モニターで見れば、通常の絵文字よりも明るく見えるはず。

ヘインズ氏が紹介している、HDR絵文字を作成する手順は以下の通り。
1:必要なカラープロファイルを取得
ヘインズ氏が公開している2020_profile.iccというファイルをダウンロードし、作業ディレクトリに配置します。このファイルはBT.2020の色空間を適用するためのカラープロファイルで、画像に埋め込むことで対応デバイスやブラウザがHDR表示でその画像を再現できるようになります。
2:ImageMagickをインストール
ImageMagickは画像処理ツールで、Homebrewを使って以下のコマンドでインストール可能です。
brew install imagemagick
3:画像にHDR効果を与える
以下のコマンドで、画像にHDR調整を適用します。AppleやAdobeなどから提供されているカラープロファイルを取得した場合は、「2020_profile.icc」のファイル名を適宜変更してください。
magick input.png \
-define quantum:format=floating-point \
-colorspace RGB \
-auto-gamma \
-evaluate Multiply 1.5 \
-evaluate Pow 0.9 \
-colorspace sRGB \
-depth 16 \
-profile 2020_profile.icc \
output.png
ヘインズ氏は「Slackの絵文字をもっと目立たせたいですか?お気に入りの画像でリアクションして、目立たせたいと思いませんか?」と呼びかけています。
ただし、効果が発揮されるのはHDRに対応したハードウェアやソフトウェアでのみ。まずモニターがHDR対応でなければその効果を体験できません。また、SlackとGoogle ChromeはHDR表示に対応していますが、AndroidデバイスやSafariは非対応で、FirefoxもHDRには正式対応していません。実際に、上記の絵文字をFirefoxで表示したところが以下。右側のHDR版は黄色い部分が完全に白飛びして見えなくなりました。

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in ソフトウェア, Posted by log1i_yk
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