特殊な「チューインガム」をかんでインフルエンザやヘルペスのウイルス感染を抑えられる可能性

ウイルスによって引き起こされる感染症は、人々の生活や経済に大きな打撃を及ぼしています。たとえば、季節性インフルエンザの流行によってアメリカでは年間112億ドル(約1兆6400億円)もの経済損失が生じているほか、世界人口の3分の2以上が感染しているヘルペスは欧米諸国の感染性失明の主な原因となっています。そんなインフルエンザやヘルペスを引き起こすウイルスを捕捉し、感染を抑えられるという特殊なチューインガムが開発されました。
Debulking influenza and herpes simplex virus strains by a wide-spectrum anti-viral protein formulated in clinical grade chewing gum: Molecular Therapy
https://www.cell.com/molecular-therapy-family/molecular-therapy/fulltext/S1525-0016(24)00808-6

An antiviral chewing gum to reduce influenza and herpes simplex virus transmission | Penn Today
https://penntoday.upenn.edu/news/penn-dental-antiviral-chewing-gum-reduce-influenza-and-herpes-simplex-virus-transmission
New Virus-Trapping Gum Could Help Neutralize Herpes Infections : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/new-virus-trapping-gum-could-help-neutralize-herpes-infections
インフルエンザやヘルペスといったウイルス性感染症は人類にとって大きな脅威ですが、近年はインフルエンザワクチンの接種率が低下する傾向がみられるほか、ヘルペスワクチンの開発は主に資金不足によって行き詰まっているとのこと。また、たとえワクチンを接種していても、ウイルスによる感染を完全に防ぐことは困難です。
そこでアメリカのペンシルベニア大学やフィンランドのヘルシンキ大学などの研究チームは、ウイルス性感染症のさらなる拡大を防ぐことを目的に、「ウイルスを捕捉して中和するチューインガム」を開発しました。インフルエンザウイルスやヘルペスウイルスは、患者の口から出ただ液などを経由して感染することが多いため、口腔(こうくう)ケアに焦点を当てる狙いがあります。
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in サイエンス, 食, 無料メンバー, Posted by log1h_ik
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