アート

初の「AIアート専門オークション」をクリスティーズが開催へ、ただし出品中止を求める公開書簡あり


オークションハウス大手のクリスティーズが「AIアート専門オークション」を開催することを発表しました。クリスティーズにはすでにAIアートを扱った実績がありますが、まるごとAI作品のみで行われるオークションは初となります。なお、オークションに出品予定のアーティストに対して、「著作権のある作品でトレーニングされたAIモデルが使われているのではないか」との懸念から、出品の中止を求める公開書簡が出されています。


What Is AI Art? | Christie’s
https://www.christies.com/en/stories/what-is-ai-art-augmented-intelligence-36dc0897d3584268b5102468a3bf8a8c

Christie's reveals its first AI-dedicated sale
https://www.reuters.com/video/watch/idRW962507022025RP1/

クリスティーズは、初の「AIアート専門オークション」を開催するにあたり、「このオークションは、私たちに芸術的主体性の限界を再考させるものです」とコメントしています。


しかし、このオークションに「深刻な懸念がある」として、コンセプトアーティストでイラストレーターのリード・サウザン氏が公開書簡を発表しました。

Cancel the Christie's AI Art Auction
https://openletter.earth/cancel-the-christies-ai-art-auction-f5135435


Christie's announces AI art auction, and not everyone is pleased | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/02/08/christies-announces-ai-art-auction-and-not-everyone-is-pleased/

公開書簡は、オークションに出品しようとしているアーティストに呼びかける内容で、「あなたがオークションに出品しようとしている作品の多くは、著作権で保護された作品を用いてトレーニングされたAIモデルが使用されています。AIモデルと、その背後にいる企業は、人間のアーティストを搾取し、その作品を許可なく、あるいは報酬を支払うことなく使用して、アーティストと競合する商用AI製品を構築しています」と主張しています。公開書簡には3400人以上が署名していて、うち2900人分以上は認証済みとなっています。

サウザン氏は「クリスティーズは、同意を得ていないアーティストの、著作権で保護された素材を使って訓練されたモデルを使ったクリエイターに60万ドル(約9100万円)以上をもたらすと予想されるAIオークションを計画しています。反対の方は公開書簡に署名してください」と呼びかけています。


なお、ニュースサイト・TechCrunchによると、クリスティーズの広報担当者は「出品予定のアーティストたちはいずれも、複数分野でちゃんとしたアート活動を実践している人々で、中には作品が主要な美術館のコレクションとして認められている人もいます。今回のオークションに出品される作品は、AIを『作品の質を高める』ことに用いており、ほとんどのAIがアーティスト自身の入力に基づいたトレーニングデータを用いてます」と説明したとのことです。

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in アート, Posted by logc_nt

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