食品を液体に浸して急速冷凍する液体凍結システム「凍眠」、刺身・生肉・酒・パンなどできたての味そのままで冷凍可能

食材を液体に浸して急速冷凍する冷凍機「凍眠」を「FABEX 関西 2023」で発見しました。PCでも空冷や水冷を超える冷却技術として液冷が注目されていますが、食品の場合どんな利点があるのか気になったので詳細を聞いてみました。
[ファベックス関西][関西デザート・スイーツ&ベーカリー展]
https://kansai.fabex.jp/
株式会社テクニカン 株式会社テクニカンのWEBサイト
https://technican.co.jp/
テクニカンの「凍眠」ブースを発見。

「凍眠」の見た目はこんな感じ。外装は銀色で、上方向に開くタイプのドアが付いています。

天面から中身をのぞくとこんな感じ。液体がジャバジャバとかき混ぜられており、液体の中には真空パックされた食材が浸されています。係員によると、この液体はアルコールで、だいたいマイナス30度まで冷却されているとのこと。

以下のムービーを再生すると、凍眠が動作する様子を確認できます。
食材を液体に浸して急速冷凍する液体凍結システム「凍眠」が動作する様子 - YouTube

凍眠で急速冷凍した食材の例としてこんにゃくゼリーを冷凍したものを見せてもらいました。左側が一般的な冷凍庫で冷凍したゼリーで、右側が凍眠で冷凍したゼリーです。一般的な冷凍庫で冷凍したゼリーは成分が分離していますが、凍眠では成分を均一なまま冷凍できています。係員によると、凍眠は一般的な冷凍庫の約20分の1の時間で食品を冷凍できるため、食品の細胞が壊れにくいとのこと。これにより、「生肉をドリップが出ないように冷凍」「焼きたてのパンを香りや甘味を逃さずに冷凍」といった操作が可能だそうです。

ブースでは、お酒も冷凍されていました。凍眠を使えば火入れしていない生酒の味を保ったまま長期保存可能とのこと。参考までにお酒が冷凍されていた凍眠の価格を聞いてみたところ、約400万円と回答されました。

比較的小型なモデルは約109万円でした。

お酒や肉のほかに、パンやシュークリームなどが冷凍例として展示されていました。

凍眠はすでに全国の漁港や農園、食品工場などで使われているとのこと。また、凍眠を採用した製品はテクニカンの公式セレクトショップ「TŌMIN FROZEN」などで入手できます。
【冷凍食品セレクトショップ】TŌMIN FROZEN
https://tominfoods.base.shop/

・関連記事
冷たいプレートで料理や飲み物を長時間ヒンヤリ保てる「うま冷えプレート」は夏の快適度を爆上げしてくれる優秀ガジェットでした - GIGAZINE
幅60cmの省スペース設計かつ容量400L超えの冷凍冷蔵庫「GR-J43GXV」を使ってみた - GIGAZINE
ナショナルの冷蔵庫「NR-B171J」を買ってきました - GIGAZINE
調理器具と保存容器を兼ねて超絶便利な使い捨てないフリーザーバッグ「スタッシャー」レビュー、何度でも冷凍保存やオーブン調理が可能 - GIGAZINE
耳たぶのような柔らかさはそのままに、京都土産の「生八ツ橋」をひんやり凍らせてみた - GIGAZINE
煮えたぎる液体にサーバーを沈めて冷却するMicrosoftのデータセンター - GIGAZINE
次世代GPUが700Wの領域に突入したため空冷ではなく「水冷」「液冷」が注目を集めることに - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 取材, ハードウェア, 動画, 食, Posted by log1o_hf
You can read the machine translated English article ``Freezing'' is a liquid freezin….