クリエイターの祭典「Adobe MAX 2019」イベントまとめ、全世界から1万5000人以上が集まる「つくる人」のお祭りはこんな感じ

PhotoshopやIllustratorで有名な「Adobe」は年に一度、全世界から1万5000人以上が集まるクリエイターの祭典「Adobe MAX」を開催しています。最新技術の発表会を含んでいますが、Adobe MAXは単なる「発表イベント」ではなく、M・ナイト・シャマラン監督や村上隆さんを始めとする映画監督・イラストレーター・歌手・写真家が登壇したり、クリエイターによる出展ブースもあったりする、文字どおり「お祭り」とのこと。2019年11日4日から3日間にわたって開催されるAdobe MAX 2019に参加することができたので、一体中で何が行われているのか、じっくり見てきました。
Adobe MAX 2019 – The Creativity Conference | November 2–6, 2019
https://max.adobe.com/
Adobe MAX 2019はアメリカ・カリフォルニア州にあるロサンゼルス・コンベンションセンターで開催されます。
ということでロサンゼルス・コンベンションセンターに到着。正面にはAdobeのロゴ。

中もAdobe MAX一色です。

「すべての人につくる力を」ということでカラフルなMAXロゴ。

今回はプレスとしての参加なのでまずはプレスルームに到着しました。

Adobe MAXは現地時間の2019年11月4日9時スタート。記事作成時点は7時37分なので朝ご飯が用意されていました。

入場。会場内はこんな感じです。

始まりました。

InDesignの20周年を祝うことから。

クリエイティビティはどんどん拡大し、NASAや、人工義手といった科学の分野でも重要な位置を占めるようになってきました。

そんな中でAdobeは「誰でも使えるように」「シームレスに使えるように」ということに注力しています。

チーフプロダクションのスコット・ベルスキー氏が登場。「創造性と想像力」は、私たち人類が進化させてきたこと。

私たちの想像力を制限するのは「時間」です。

そこで、Adobeがまず重視しているのは「パフォーマンス」について。バグを減らし、クラッシュ率を改善し、迅速に作業できるようにしました。

時と場所を問わない「いつでもクリエイティブができる」ことも今回のテーマの1つ。飛行機を待っている間はiPadで作業し、デスクトップで作業の続きができるということも可能となります。

「未踏のフロンティアへ」というテーマは、ARアプリで実現しました。

テリー・ワイド氏が登壇。

最新版のPhotoshopではパフォーマンスを改善させており、瞬間的にコンテンツが表示できるように。デスクトップとモバイルから即座にアクセスできます。

人工知能Adobe Senseiにより選択機能が格段に向上しています。オブジェクトの周囲をざっくり囲むだけで、「何をしたいのか」をAI側が予測し、オブジェクトの輪郭に沿って正確に選択してくれます。

クリックしただけで背景を削除。

これまで時間が時間かかっていた選択→切り抜き→合成がAIを使って爆速で行えるようになります。

またAdobeキャプチャを使ってカラーをピックアップして簡単にカラーテーマを作れるようになりました。

・新機能発表
ということで、Adobe MAXの冒頭に開催されるキーノートで発表された新製品の記事は以下から読むことができます。
・2019年11月05日 03時27分
iPad版のPhotoshopがついに登場、使える機能はこんな感じ - GIGAZINE

・2019年11月05日 03時45分
IllustratorのiPad版がついに登場、手描きスケッチをカメラで取り込み爆速でベクターシェイプに - GIGAZINE

・2019年11月05日 05時18分
コーディングなしで誰でも簡単にAR(拡張現実)コンテンツを作り出せる「Adobe Aero」 - GIGAZINE

・2019年11月05日 06時34分
Photoshopのカメラアプリ「Photoshop Camera」は自作イラストをレンズフィルターとして利用可能、詳細はこんな感じ - GIGAZINE

発表会後のランチ。列があまりにも長くて時間内にごはんにありつけるのかが不明……。
・2019年11月5日9時22分追記
開発中のIllustratorのiPad版についてのQ&Aを追記しました。
IllustratorのiPad版がついに登場、手描きスケッチをカメラで取り込み爆速でベクターシェイプに - GIGAZINE

Adobe MAXのパーカーがもらえるとのことなので、行ってみました。

何の変哲もないパーカーかと思いきや……

背中側には「CREATIVE FOR ALL(全ての人のクリエイティブを)」という言葉と共に福田愛子さんがAdobe Frescoで描いたイラスト。

・2019年11月05日 15時23分
Photoshopレベルの加工を一瞬で行うカメラアプリ「Photoshop Camera」を一足先に触ってみました - GIGAZINE

・2019年11月6日 2時24分
2日目が始まりました。キーノートは現地時間10時(日本時間の午前3時)からのスタートです。

・2019年11月6日 4時15分
ビリー・アイリッシュさんと村上隆さんが登壇。

村上さんはアイリッシュさんのシングル「you should see me in a crown」のミュージック・ビデオで使用されたアニメーションの原画を担当したとのこと。


Q:
村上さんはコラボをする時に、どのようにビジョンを持っていますか?
村上:
ミュージシャンはもともと大きなイメージを持っています。ミュージシャンはピッチャー、僕はキャッチャーであり、注文に応えなければならないので。ビリーの場合も、全て彼女の方からイメージが出て来ました。それを日本のアニメーションのやり方で編集しました。私はクリエイティブな人間ではなく、ただキャッチしているだけです。
Q:
今後、テクノロジーはどのように影響していくと思いますか?
村上:
私が30歳の時にマッキントッシュが出始めて、それが全てを変えました。今はiPhoneで何でもでき、ここ2カ月間、わたしはラップトップでの仕事は一切していません。iPhoneでずっとしています。将来的には、ドラゴンボールのようなもので仕事をするかもしれませんよね。ボールに話しかけたらそれが答えてくれるという(笑)
Q:
アーティストへのメッセージは?
村上:
若い人たちが活躍されていますが、私のメッセージは「ストップ!」です。私はあと20年は働かないといけないので(笑)

・2019年11月6日 4時41分
M・ナイト・シャマランも登壇しました。


・2019年11月06日 15時00分
「撮影後に光の方向を変える技術」や「一瞬で人物を合成する技術」などフォトショやイラレに実装されるかもなAdobe MAX「SNEAKS」まとめ - GIGAZINE

・2019年11月06日 17時35分
Adobe MAXでは講演のあと、「Adobe BASH」というイベントが始まります。講演が行われたロサンゼルスコンベンションホールだけでなく、その隣のステイプルズ・センターや、建物の前の広場までがBASH会場となります。

これがステープルズ・センター。

中ではヴァンパイア・ウィークエンドというバンドがライブをしていました。

一方、建物の前には巨大な「MAX」のモニュメントがあり、撮影スポットと化していました。

なぜかモニュメントの周囲は甘い匂いがするので不思議に思っていると、実はアルファベットの裏側に描かれたアートは、カラフルなシリアルを貼り付けて作られたものでした。

この建物の前がBASH会場の一部と化しており、飲み物や食べ物が無料で配られていたり、アートが並んでいたり、参加者たちが踊りまくっていたりと、いい意味でかなりカオス。周囲を歩いてみた様子は以下から確認できます。
夜の「Adobe MAX 2019」はこんな感じ - YouTube

カラフルに光る雲の下にブランコを取り付けたアート。ブランコを誰もこがない時、雲は白色となりますが、誰かがこぎだすとカラフルに光ります。

こっちはラメできらきら光る壁かと思いきや、指で絵が描けるキャンバスになっていました。

こんな感じで道の真ん中にアートやオブジェ、テーブルが並んでいます。

さらにここは……

巨大なシリアル工場。透明な筒に入ったさまざまなシリアルが並んでいます。

ハンドルをひねってシリアルを出す仕組み。

ミルクは2%のものと、アーモンドミルク、豆乳のほかに……

氷でできた牛乳瓶っぽいオブジェを通して、いちごみるくを注いでもらうこともできました。

このブースでは……

アヒルが描かれた箱に揚げたチーズが入っていました。

ということで今日の晩ご飯です。

・2019年11月13日 23時00分
プロによる写真撮影・オリジナルグッズ製作などがやりたい放題でクリエイティビティが炸裂する「Adobe MAX 2019」ブースまとめ - GIGAZINE

・2019年11月15日 19時00分
「画像検索はここまで来たのか」とすさまじさを実感するAdobeのAI「Adobe Sensei」の秘密を開発者が解説 - GIGAZINE

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in 取材, 動画, Posted by darkhorse_log
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